【実話】映画MOTHERマザーのもとになった事件が壮絶すぎる、同情すべき少年の境遇・母親についてまとめ

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実際に起こった衝撃の事件をもとに長澤まさみ主演で作られた映画『MOTHER マザー』。

早くから注目されている作品なので、

映画を観たい!!という方も多いと思いますが、映画のもととなった事件の概要を知りたいと思っている方も少なくないのではないでしょうか。

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本記事では、

・『MOTHER マザー』のもとになった事件概要

・事件を起こした当時17歳少年の生い立ち・境遇

以上について記載していきます。


目次

『MOTHER マザー』のもとになった事件の概要

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2020年7月に公開の映画『MOTHER マザー』は、実際に起こった事件「埼玉川口市祖父母殺害事件」をモデルとして製作された作品です。

埼玉川口市祖父母殺害事件は、2014年3月29日に埼玉県川口市で起こった事件です。

埼玉県川口市西川口2丁目のアパートの一室で、高齢夫婦の命が何者かに奪われたというもの。

この事件は当時17歳の少年が起こしたもので、犯行から約1か月後、少年は実の祖父母の殺害、現金やキャッシュカードを強奪し逃走したとして逮捕されました。

少年が逮捕された当初は、非行少年が起こした事件として報じられましたが、裁判を通して少年がおかれていた境遇や生い立ちなどが明らかになり、彼には多くの同情が寄せられることとなりました。

同情を呼んだ少年の壮絶すぎる生い立ち・境遇

事件の加害者である少年に同情がよせられた理由は、事件を起こした彼の境遇・生い立ちにありました。

にわかには信じがたいですが、そもそも少年が祖父母を殺した理由は、自身が金銭を手に入れたかったからではなく、母親に命じられたためだったからです。

彼にとって、母親は絶対的な存在でした。

映画でも自分の息子を思い通りに動かす母親としてその横暴さが描かれていますが、実在している少年の母親も、少年を精神的に縛り上げ、あらゆる犯罪に手を染めさせていました。

少年の壮絶すぎる生い立ち

少年は父・母と3人で幼少期を過ごしていましたが、4歳になる頃、借金で首が回らなくなった一家は関東近郊に夜逃げします。

しかし、移住先で母親は父親から受け取った家賃を大家に払わず、働きもせずにその金をパチンコなどの自分の道楽につぎ込み、浪費

少年が小学校に入学することを機に、一家はさいたま市に引っ越し、ようやく母親も働き始めましたが、父親は愛人をつくり家には帰らない生活を送り始めます。

そんな父親の生活に母親は仕事をやめ、ホストクラブに通い始めてしまいます。

一方小学生の息子はというと、愛人のもとにいく父親、ホストクラブ通いの母親が帰らないさびしい家で、一人孤独に暮らす少年期を過ごすことになったのです。

少年が小学四年生になると両親は離婚します。

彼は母親側についていくことになりましたが、母親はホストと再婚するも、両親ともに仕事をせず、あちこちで借金をしてはその場しのぎの生活を送るようになります。

その後、各地を転々としながら一家は暮らすようになり、少年は小学5年生から中学2年生までの長期期間にわたって野宿、ラブホテルなどの宿泊施設に寝泊まりする生活を強いられ、その後は義父の勤務先の寮を転々とするという、一般的ではない不健全すぎる環境の中育ちます。

また、母親は再婚後こどもをつくり出産

妹ができることになった少年は、育児放棄する両親にかわって中学生でありながら妹の面倒をみることになります。

またさらに、少年は母親の再婚相手から定期的に暴力を振るわれ、学校にも行かせてもらえなくなってしまうのです。

しかし、一家は生活保護費を受給してもらえることになり、少年はフリースクールに通えるようになりました。

そんないっときの幸せもつかの間。

浪費癖のある母親は生活保護費をすべてホテルやゲームセンター、パチンコなどに費やしてしまいます。

少年は自分の食べるものにも困る中、13歳離れた父違いの妹のために食料を調達したり、移動時は抱っこしたり、親のように愛情を注ぎ、妹を守ろうと必死に生活。

また、こんな過酷な生活の中、少年は非常に学習意欲が高く、断続的ではあるものの一時的に通えたフリースクールや学校で必死に勉強をしようとしていました。

ここまでくると最低な母親に振り回され続ける少年は、母親を恨んでしかりと思いますが……

少年は親戚や知人に金を借りてくるように母に使いを頼まれ、実行するような生活を続けていたため、周囲の大人は誰も味方してくれず、頼れるものは近くにいた母親だけの状態になっていました。

母親は少年に対してネグレクトもしていましたが、少年が金を渡すことで満足し、少年は唯一頼れる母親に捨てられないためにお金を渡すという生活を続けていました。

各地を転々とするその日暮らしの生活は、少年を閉鎖的環境に縛りつけるものであり、母親以外の大人は敵であるかのように思わせる一種の洗脳でした。

祖父母を殺害に至った理由も、少年は母親に捨てられないため、また、「殺してでも金をかりてこい」といった母親の言葉を実行するために起こしてしまったことでした。

祖父母の家を訪れた際、少年は当初殺すつもりはなかったものの、金を持って帰らなければ母親に捨てられてしまうかもしれないという葛藤があり、また、殺してでも金をとってこいといった母親の言葉がちらついて殺害に至ったそうです。

少年・母親に下された懲役

祖父母を殺害し、金銭を強奪した罪で少年は15年の懲役を下されます。

しかし、「殺してでも金を借りてこい」と命令した母親の方はというと、少年に殺害を示唆した証拠がなかったことから殺人での立件はできず、強盗のみでの立件となり、その刑は「懲役4年6か月」と軽すぎるものでした。

事件が起こったのが2014年のためすでに母親は刑に服して出所していますが、彼女が現在何をしているのかは一般人になってしまったため、知る由もありません。

また、有名な話ではありますが、この母親はテレビ番組である「Mr.サンデー」が獄中に取材の連絡を入れた際、「事件はすべて息子が勝手にやったことで自分は悪くない。取材を受けるならタダでは受けない」といった内容の連絡を返したのだそう。

証言が欲しければ「もの」をよこせといったところで、実際連絡とともに芸能人の写真集など、自分がほしいものの差し入れリストが番組に届いたのだとか……。

少年は当時、母親が刑務所から出た後、自分が愛情をもって育てていた妹を引き取り、売春でもさせるのではないかと……刑務所の中で心配していたそうです。

母親の実名は立川千明で、映画とは名前も全く異なっていますが……もし彼女が娘を引き取って育てているようなことがあれば何かまた問題を起こしそうです。

今の日本の法の力ではどうしようもないのかもしれませんが、少年が育てた妹をこのくそみたいな母親が引き取るのだけは何としても阻止したいところですね……。

事件の背景がつづられた本

本記事で取り上げた事件の背景は、少年を知る多くの人に取材し、関連するすべての裁判を傍聴した山寺記者が一冊の本にまとめています。

もっと詳しくこの事件について知りたいという方はぜひ本書を手に取ってみてください。


誰もボクを見ていない: なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか (ポプラ文庫)

『MOTHER マザー』予告動画+あらすじ

予告動画

あらすじ

男たちと行きずりの関係を持ち、その場しのぎで生きてきたシングルマザーの秋子は、息子の周平に異様な執着をもち、自分に忠実であることを強いて育ててきた。

母からゆがんだ愛情しか受け取ることができない周平は、母以外に頼れるものがいない中、秋子の要求にこたえるためにもがきながらも毎日必死に生きていくしかなかった。

身内からも絶縁され、社会から孤立した親子には次第に絶対に切れない絆がうまれ、17歳に成長した周平を殺人事件へ向かわせる__。

少年がした告白に、あなたは涙する。

キャストは誰? 配役についてまとめ

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以下、主要キャストについて記載します!

三隅秋子:長澤まさみ

少年の母親、主演は長澤まさみさん。

周平(少年期):奥平大兼

(画像引用元サイト様:https://eiga.com/movie/92550/gallery/5/)

少年役はオーディションで選ばれた新進気鋭の俳優「奥平大兼」さん。

川田遼:阿部サダヲ

母親のパートナー役は阿部サダヲさん。

高橋亜矢:夏帆

宇治田守:皆川猿時

赤川圭一:仲野太賀

三隅楓:土村芳

その他、脇を固めるキャスト陣

荒巻全紀

大西信満

木野花

郡司翔

浅田芭路

豪華キャストが勢ぞろいしているので要チェック作品ですね!

まとめ

以上が映画『MOTHER マザー』のモデルとなった事件についてまとめでした。

事件概要だけ聞くといかれた少年が起こしたひどいもののように思えますが、少年の生い立ちを知れば知るほど同情せざるをえないような、悲惨な事件のように思ってしまいます。

多くの同情が集まっている本事件ですが……

少年が起こした事件は当然許されることではありません。

一番の被害者は無残に殺された祖父母です。

考え方は人それぞれですが、育ってきた環境が悪かったにせよ、人を殺したことは大罪。

壮絶すぎる生い立ちに多くの同情が集まるのも納得はしますが、強盗殺人を犯していい理由にはならないでしょう……。

映画がどれくらい実話に基づいているのかはわかりませんが、気になっている方はぜひ映画もチェックしてみてくださいね。

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