吉沢亮と杉咲花ダブル主演の映画『青くて痛くて脆い』。
早くから注目されている作品なので、
映画を観たい!!という方も多いはず。
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本記事では、
・『青くて痛くて脆い』で秋好は死んだと楓が言った理由など、劇中の不明点を考察していきます。
目次
※ネタバレ記事なのでネタバレを避けたい方はブラウザを閉じてください!映画鑑賞後に読んでいただけたらと幸いです!※
映画『青くて痛くて脆い』で楓が秋好は死んだといった理由について考察
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映画『青くて痛くて脆い』では、主人公の楓(吉沢亮)が秋好(杉咲花)は死んだと友人に語ります。
しかし、劇中盤になって秋好は死んでおらず、生きていたことが判明。
事実だけで考えると、楓は友人に嘘をついたことになります。
楓はなぜ生きている秋好を死んだといったの?
楓は秋好と一緒にサークル「モアイ」をつくった初期メンバー
です。
秋好が目指す理想「世界平和」「なりたい自分になる」を実現するために活動を行うのがモアイであり、楓も秋好に続いてサークル活動を行っていました。
しかし、大学院生の「脇坂」がサークルメンバーに加わったことからモアイは急激に大きく成長し、楓が最初に秋好と作ったころとはモアイは変わってしまいました。
また、楓から見た秋好も、独りぼっちで自分に声をかけてきた頃の秋好とは変わってしまったように見えて、あの頃の秋好はいなくなったと楓は考えるようになります。
楓が好きになった秋好は周りの変化によって変わってしまい、自分は必要とされなくなったと感じた楓は、友達(菫介)に秋好は死んだとして説明をしたのでした。
楓がこう思ってしまったのは、長い間追いかけてきたアイドルやバンドなんていうものがいつの間にか人気になり、自分から離れて行ってしまったような気がしてアンチになってしまう心理に似ているのかもしれませんね……。
その他不明点の考察
この項目ではちょっとどういうこと? と個人的に思った言葉や不明点について考察していきたいと思います。
考察というよりもこういう意味だったのかな?という個人的な解釈なので、ご参考までにしていただけたら幸いです。
また、考え方は人それぞれ、受け止め方は万もあるのでこれが正解として記載しているわけではありません。
あくまで個人的な意見なので鵜呑みにせず参考程度までにしていただけたらと思います……!
秋好の理想と楓の言ったウソツキという言葉の意味
劇終盤、楓は秋好のことをウソツキであるといいます。
秋好は当初、サークルを結成する前に「世界を変える」と度々宣誓していました。
秋好サイドから考えると秋好はサークルが大きくなってからも世界を変えるために活動を続けているように見えますが、楓からすると秋好はサークルを結成した当時と変わって見えているため、「世界を変える」活動をしているように見えていません。
また、楓はサークルが大きくなりにつれて秋好がいろんな人と仲良くしているのをみて、自分は必要とされていないと思うようになり、孤独感を味わいます。
そもそも秋好が自分に話しかけてきたのも、楓が一人でいたからであって、楓じゃなくてもよかったのではなかったと考えるようになり、楓は秋好に間に合わせに使われたと傷ついてサークルから離れることになります。
楓からみた秋好は、サークル結成当時二人で活動をしていたときと変わったように見えたため、ウソツキという言葉が出たものと考えられます。
楓視点で映画が進行していくため、秋好が楓に付きまとってサークルを立ち上げ、サークルメンバーがが多くなってきたら楓に見向きもしなくなったひどい女のように見えかねませんが、秋好はメンバーが増えてきた際に楓を気遣って声をかけているため、秋好目線で見ると楓はサークルをぶっ壊したただの怖い人かもしれません。
楓視点から描いているので心情を察せますが、秋好視点で見るとかなり違って見えるのではないかと思います。
楓の人生のテーマとサークルを壊した理由について
楓は劇序盤、なりたい自分は何か秋好に聞かれ、
「不用意に人に近づきすぎず、人の意見を否定しない。誰も傷つけないように過ごす(そうすれば誰かから傷つけられることもない)」と答えます。
これが楓の人生のテーマで、人を傷つけず(傷つけられない)生きられるように一人で過ごしていたところを秋好に触発される形でモアイを結成することになります。
秋好がいう世界平和を実現させるためにモアイで活動するも、モアイは組織として成長したことで秋好が楓の中で別の人のように変わっていってしまいます。
実際、秋好はかわっていったわけではない(自分でも意識せず、最初から楓を間に合わせとして使っていた)のですが、楓は秋好に必要とされなくなったと感じてモアイを脱退。
楓はモアイが結成当初の「世界平和」を目指すサークルではなくなったと思い、これを破壊するわけですが……
ここでいう楓の理想とはいったい何だったのでしょうか。
正直秋好サイドからみると秋好は自分が吐いたきれいごとのために活動しているため、どこかで世界が平和になっていると考えられなくもなく、楓の理想については「わっかんね」と投げ出したいところではありますが……
簡潔にとらえるのであれば秋好に必要とされる自分だったのではないかと個人的には思います。
楓がサークルを壊そうとしたきっかけは秋好がかわってしまった(自分を必要としなくなった)ことにあったので、秋好に必要とされ続けさえすれば楓はサークルを壊すことはなかったと思います(実際、もしもの話も楓視点で劇中に描かれました)。
そもそも、楓の人生のテーマは秋好が近づいてきたことで壊されてしまったので、大学生活初めで出鼻をくじかれているわけなので、勝手に近づいてきたくせにいらなくなったらかまわなくなってどういうことなの?と楓が思う気持ちも理解はできます。
ただ、劇中脇坂(柄本佑さん)がいったように、誰もが他人を間に合わせで使っているのだから仕方ないという言葉もわからなくはないので、楓も秋好もどちらも責めることはできませんよね……
個人的にはここまでしてしまう楓がちょっと怖いなと思いましたが……まぁ心中察せないわけではないです。
仲良くなろうっていってきたのに次の日にはもっと気の合う友達を見つけて離れていく子って、新学期(クラス替えとかの時)に絶対いたのですが、皆さんはどうでしたかね。
声をかけたのに離れていく子が秋好で、楓は仲良くなろうといわれたから仲良くなろうとしていた子。
楓は離れていく秋好の気を引きたいけど素直に口にできず(モットーが邪魔をして)に見送ることしかできないような……そんな感じでしょうか。
気持ち悪っはひどすぎひん?
劇終盤、楓と秋好が話し合いを行った際、楓の気持ちを知った秋好が「気持ち悪っ」と繰り返す場面があります。
楓が秋好を好きだったのかどうか正直なところはわかりません(きっちり明言されていたわけではないので)が、もし楓が秋好のことを本当に好きだったとしたらこの発言かなりひどいですよね。
まぁそれだけのことを楓はしちゃったので仕方ないですが、よく秋好もばっさり言えるもんだなと、私は内心ひやひやでしたよ……。
SNSでサークルの不祥事を告発するような男に、気持ち悪いなんていったらどうにかされてしまうのではないかと思わないのでしょうか。
楓も怖いですが個人的には秋好も十分怖いです。
とにかくこんなやつには関わりたくないですが、理想を口にする人って猪突猛進なのでしっかり後先を考えないところがあるような気がします。
秋好は思い切りがいいという意味でとがったキャラクターなんでしょうが、万人受けはしないですよね。
最初孤立していた理由もしかりですし。
全部自分のためだろ
楓は劇終盤、秋好と口論になった際、「全部自分のためだろ」と秋好を全否定します。
秋好は大学生活が始まってすぐに妙な質問を講義中にして孤立してしまいますが、楓はそんな秋好に一人でいる学生=自分と同じと認識されて声をかけられます。
これは秋好が孤立するのが嫌だから一人でいた楓に声をかけた(間に合わせで)だけであって、そこにいるのが楓じゃなくても別によかったわけであり、楓はそれが許せなかったようです(間に合わせで使われたのが腹立ったと劇中に告白している)。
秋好は楓のためを思って楓がサークル内で孤立していくのを気遣い声をかけたようなことをにおわせますが、実際秋好は楓のためではなく、自分のために行動していたのであってそこにいるのが楓じゃなくてもよかったんですよね……。
楓が「全部自分のためだろ」といったのは、人を間に合わせで使い捨てて、自分本位に今までサークル活動をしてきたのに、世界平和を望むなんておかしいだろという皮肉が込められていたのかもしれません。
なぜ解散に?
楓との口論を経て、秋好は結局モアイを解散させます。
この理由は発表の際に秋好がいったように、モアイが変わってしまったから。
「次に遊ぶ約束をするような場所だった」モアイが、大きくなって別のものになってしまったからと素直にとらえるのがいいのではないかと思います。
また、秋好は楓と話し合いをした後ボロボロ泣いていますが、これは楓に図星をつかれたためと私は解釈しています。
秋好は世界平和を願ってモアイを結成して楓がいなくなっても活動を続けてきました。
秋好はモアイ結成からずっとモットーをかえずに活動してきたと思い込んでいたわけですが、楓に「全部自分のためだろ」「あそこにいたのは僕じゃなくてもよかったんじゃないか」「お前なんかいなければよかった」という言葉を浴びせかけられて、楓を深く傷つけていたことに気づきます。
もともと二人で活動していた時と全く違った活動をしているサークルの状況にハッとしたはず。
どうしても楓視点で話が進行していくので彼に偏った見方をしてしまっているため秋好が悪者として見えてしまうのがいかんせんよくないところですが、秋好がかわってしまったというのはあながち間違いではないと個人的には思います。
実際秋好の中では自分はかわっていないのですが、楓から見るとやっぱり別人なんですよね……。
ずっとファンでおいかけてきたのに有名になったとたん万人受けするような曲しか出さなくなったバンドをみて離れてしまったことが過去にあったので、楓の気持ちはなんとなく理解できますわ……。
同じような心理なのかはわかりませんがね……。
そもそも好きだったの?
これについては賛否わかれるかもしれませんが、個人的には楓は秋好が好きだったのではないかと思っています。
それというのも、楓は秋好が院生と付き合いだした際に落胆したような態度を見せたり、私のこと好きだったの?と直球で秋好に聞かされた際にひどく動揺しています。
別に好きでもなんでもないのであればだれと付き合おうと「応援するね」ですみますし、私のこと好きだったのという問いに対しては「うぬぼれんな」で終了のはず。
それをあえて否定せずに返す言葉を探すような彼の言動からして、秋好に惹かれていたのは間違いないのではないでしょうか。
そもそもサークルぶっこわすほど執着するってよっぽどですし、恋愛感情や怨恨がない限り動き出せないと思うんですよね……
まぁこれ一歩間違ったら殺人とかになりかねない案件だと思う(人によってはエスカレートしてしまうため)ので皆さん人付き合いには注意しましょう……。
原作について
今回実写映画化された『青くて痛くて脆い』は、『君は月夜に光輝く』や『君の膵臓を食べたい』などで知られる住野よるの同名小説を原作としています。
映画を観る前に原作をチェックしておくと映像と活字で違いを比べられて楽しみが増すのでぜひ気になる方は原作本もチェックしてみてくださいませ。
『青くて痛くて脆い』予告動画+あらすじ
予告動画
あらすじ
実写とアニメで映画化された「君の膵臓をたべたい」の住野よるの同名青春サスペンス小説を、吉沢亮と杉咲花主演で映画化。コミュニケーションが苦手で他人と距離を置いてしまう田端楓と、理想を目指すあまり空気の読めない発言を連発して周囲から浮いている秋好寿乃。ひとりぼっち同士の大学生2人は「世界を変える」という大それた目標を掲げる秘密結社サークル「モアイ」を立ち上げるが、秋好は「この世界」からいなくなってしまった。その後のモアイは、当初の理想とはかけ離れた、コネ作りや企業への媚売りを目的とした意識高い系の就活サークルへ成り下がってしまう。そして、取り残されてしまった田端の怒りや憎しみが暴走する。どんな手段を使ってもモアイを破壊し、秋好がかなえたかった夢を取り戻すため、田端は親友や後輩と手を組んで「モアイ奪還計画」を企てる。監督は「映画 妖怪人間ベム」の狩山俊輔。
(引用元サイト様:映画.com)
キャストは誰? 配役についてまとめ
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以下、主要キャストについて記載します!
田畑楓:吉沢亮
秋好寿乃:杉咲花
前川董介:岡山天音
本田朝美:松本穂香
天野巧:清水尋也
西山瑞希:森七菜
川原理沙:茅島みずき
大橋:光石研
脇坂:柄本佑
豪華キャストが勢ぞろいしているので要チェック作品ですね!
まとめ
以上が映画『青くて痛くて脆い』の不明点について考察まとめでした。
いかがだったでしょうか。
少しでもお役に立てたのであれば幸いです。
本作の原作者が書いた小説『君の膵臓を食べたい』とはまた違った雰囲気の作品ですが、かなり面白いのでぜひ気になっている方はご鑑賞くださいませ。
ではでは、映画をみるよー! という方もそうではない方も、良い映画ライフをお過ごしください。
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