中村倫也主演の映画『水曜日が消えた』。
早くから注目されている作品なので、
映画を観たい!!という方も多いはず。
本記事では、
・劇中出てきた鳥の意味
・伏線の考察と解説
・衝撃の結末(ラスト)
以上について記載していきます。
目次
- 鳥の数の意味や、伏線の考察と解説
- 衝撃のラストまでの簡単な流れ
- 『水曜日が消えた』は怖いのか感想まとめ
- 関連作品を観られる動画配信サービス
- 『水曜日が消えた』予告動画+あらすじ概要
- キャストは誰?配役についてまとめ
- まとめ
※あくまで個人の考察、解釈によっての解説になります!※
鳥の数の意味や、伏線の考察と解説
劇中に何度も登場する鳥と数の意味
主人公の僕が事故で車外に放り出された際、車のサイドミラーに鳥が映る場面が劇中では繰り返し描かれます。
サイドミラーはひび割れていて、一匹で飛んできた鳥が割れた部分に差し掛かって何羽にも増えて飛んでいきますが……
この鳥の数は、その後の映画内容を踏まえて僕の人格の数と判断することができます。
冒頭こそ7羽に分かれて飛んでいった鳥でしたが、描かれる回数が増えるにつれて鳥の数が減っていき、ついには1羽もいなくなってしまいます。
鳥の数がゼロになった=もとの自分に戻ったととらえられなくもないですが、鳥の数がゼロになった後の世界でも、「もとの僕」ではない曜日が僕として動いていたので、この線は薄いのでは? と。
最初に消えたのは水曜ではない。消えたのは何曜日から?
水曜日が最初に消えたと鑑賞者に思わせる視点(火曜日視点)で映画は製作されているため誤認識しやすいのですが、
鳥の数が途中で五羽になった後、水曜日が消えていることから、水曜日が消える前に他の曜日が消えていることがわかります。
さらに、映画の終盤で月曜日は火曜日に
「月、金、土ってつながってたんだ(月曜日が金曜、土曜も過ごしていた)」
「つじつまをあわせてやった(火曜が水曜のフリをするのがへたくそだったから偽装工作をし直した)」
といっています。
このセリフから辻褄が合わないことで人格が少しずつ減っていっていることがばれないよう、月曜日は火曜日が水曜に成りすまして日記を書く際、つじつま合わせをしていたことが明らかになります。
そもそも人格が減っていることを知らなければ水曜日を火曜日が過ごしていることに感づく可能性はないに等しいので、水曜日を火曜日が初めて過ごして偽装工作をした時にはもうすでに月曜日は金曜日や土曜日を過ごしていたのだと思います。
金曜日、土曜日どちらが先に消えたのかは不明ですが、鳥の数や月曜の発言から、水曜日が消える前に金か土は消えていたと考えるのが自然でしょう。
また、火曜日の意識に穴があいたことでパニックを起こしたことを知った月曜は、
「もしかしてこういうの初めて? 薬飲めばしばらくは落ち着くから」
といっているので、火曜日よりも先に意識の穴があく経験そのものも早かった可能性が高いです。
金か土が消えた後に水曜が消え、そのあと、最初に消えなかったほうの曜日が消えて(金曜か土曜)、日曜が消え、目曜が消え、火曜が消えて月曜が生き残ったのではないかと思います。
その後は月曜が一ノ瀬と話をして火曜が言っていたこと(各曜日ごとに大切なものがある。返さなきゃいけないというセリフ)や一ノ瀬が火曜を必要としていることを知り、月曜自ら新木に依頼して他の曜日を元通りに治療してもらいました。
豚の絵
木曜日が書いたイラストの中に豚のスケッチがちらっと映ります。
これは終盤に明かされる事故の原因となっただろう防犯ブザーのキーホルダーを描いたもの。
木曜は記憶の断面として残っていたキーホルダーの豚をスケッチしていたのだと思います。
癖
※これちょっと伏線と違いますが、個人的に面白かったので記載※
曜日ごとに癖があることを一ノ瀬が火曜に伝えるシーンがありますが、これは主人公の僕が誰になっているのか見極めるのに必要なもののひとつです。
劇中はここぞというところで癖がさく裂する場面こそありませんでしたが、一ノ瀬が火曜日のふりをしていた月曜を見抜いて「誰?」と言った後、月曜が頭の後ろをかく癖をみせてくれます。
他にも、顎をかく水曜日のくせだったり、耳の後ろをかく火曜日の癖だったり、細かい曜日ごとの設定も細かくされています。
一ノ瀬の発言
主人公の元同級生「一ノ瀬」は、劇中
「友達だからだよ」
と意味深な発言をしていますが、これは医師(きたろう)に僕の住んでいる家の住所を聞く代わりに、友達になってほしいという約束をはたすために出た言葉だともとれますが、一ノ瀬がラストで「会いたかっただけ」といっていることから純粋に火曜日に会いに来たくて出た言葉でもあると思います。
また、
「幸せになんなよ」という発言は、自分が渡した防犯ブザーが原因で事故に遭い、友達ができないような人生を送ることになった僕に対する罪悪感からの言葉。
あと、一ノ瀬もそうですが、火曜日自身も「みんな止まっている」「みんな止まってない?」と口にしていて、これは他の曜日が消えて月曜日が行動しているため、二人から見て止まっているように見えるからです。
衝撃のラストまでの簡単な流れ
また来週のはずが……水曜日が消えた
交通事故の後遺症で曜日ごとに人格が入れ替わってしまう僕は、不自由ながらも平穏な日々を過ごしていた。
しかし、他の曜日から通院や掃除といった面倒ごとを押し付けられる地味な性格の「火曜日」がある日、平穏な一日を終えてまた一週間後目覚めるためベッドに入ったところ、次に目を覚ましたのは一週間後ではなく、なぜか水曜日だった。
水曜日が消え、火曜日は慌てて病院に連絡を取ろうとしたが、ふといつも休館日で入れない図書館が開いていることに気づき、意気揚々と図書館へ向かうのであった。
図書館で働く女性に一目ぼれ
図書館へ行った火曜日は、図書館へ向かう道中で声をかけてくれた女性に一目ぼれしてしまう。
また、その女性が図書館で働いている瑞野という人物であることを知った火曜日は、水曜日と彼女の関係を探りながら、水曜日になりすまして彼女と良好な関係を築こうと努力した。
しかし、水曜日を火曜日が過ごしていることに一ノ瀬から気づかれてしまい、火曜日は先生にはいわないでほしいことを一ノ瀬にお願いし、一ノ瀬は彼を思ってこれを了承。
一ノ瀬の後押しもあり、瑞野にアプローチすることになった火曜日は、彼女をデートに誘うことに成功し、次の水曜日、一緒に映画をみることになった。
水曜日になるために
できるだけ水曜日らしくあるために、火曜日は彼の過去の様子を確認するために担当医師が記録したデータを借りて行こうとする。
しかし、これは新しくやってきたと先生から紹介された医師「新木」によって止められてしまい、火曜日は水曜日のことをよく知らないまま火曜日を終えることになる。
しかし、月曜日がもってきたマネキンの警備員をもとに戻す必要があった火曜日は、一ノ瀬に手伝ってもらい、深夜に警備員のマネキンを元の位置に戻しに行った。
そのあと、一ノ瀬とモンスター映画やサイコ映画を鑑賞した火曜日は、一ノ瀬が見守る中眠りについてしまった。
映画
翌日、火曜日は瑞野とのデートである水曜を迎え、無事に映画を鑑賞して瑞野との距離を急激に縮めることに成功した。
しかし、帰り際に瑞野から告白された火曜日は、彼女の言葉の途中で意識に穴が開き、瑞野から逃げて家に帰ってしまった。
先生
翌火曜日。
相変わらず月曜日が散らかした後がある火曜に目を覚ました火曜日は、最悪な気分だった。
通院に行かなければならない彼はいつも通り病院に行ったが、先生がまとめた資料が次々に運ばれていくだけ、先生の姿はそこにはなかった。
そして部屋にいた新木に先生の居場所を聞いた火曜日は驚愕する。
新木の話によると、先生は今まで僕の記録を改ざんし、ここ数年で僕に起こっていた異常を病院に報告しておらず、調査されているというのだ。
新木はそれを調べるために数週間前から派遣されてきた医者だった。
新木から事情を聞いた火曜日は、新しい治療を提案されるがこれをすぐに受け入れることはなかった。
しかし、帰宅した火曜日は翌日である水曜日を過ごし、金曜日が世話をしているはずの植物が枯れていたり、他の曜日が止まっているのではないかと疑問を抱き始める。
また、曜日同士で意思の疎通が取れるようにとはっていた付箋も、自分の分ばかりになっていることに気づく。
木曜日が消えた
どういうわけかわからないまま、火曜日は水曜日を過ごし、火曜日のまま木曜日を迎えてしまった。
水曜のみならず木曜日まで消えてしまい、意識が何度も飛ぶようになった火曜日は、非常事態だと判断して新木から渡された治療に対する同意書を手に病院に連絡を取るも、意識に穴が開いて先ほどまで手に持っていた同意書は後方に落ちていた。
再度病院に連絡するも、同じことが起き、さらに同意書は破かれ地面に落ちていた。
手に持った携帯には自分の顔が映る動画があり、再生ボタンを押すとそこには月曜日の姿があった。
月曜日は病院にいかなくていいし、もとにも戻さなくていいと火曜日にいうが、火曜日は月曜日に意識をとられそうになりながら「各曜日にはそれぞれ大事なものがある。だから返さなきゃいけない」と必死に訴え、何とか帰宅するのであった。
翌火曜日
次の火曜日に目を覚ました僕は、やってきた一ノ瀬に「ずっと火曜のままなんだ」と告げた。
一ノ瀬は「よかったね。いろいろ手伝うよ」といったが、僕は「いいよ。しばらくここから離れようとおもうんだ」といった。
一ノ瀬が戸惑って理由を聞くと、全部思い出したと僕はいった。
火曜日の意識がとぎれとぎれとなっていたあの時、火曜日は事故を起こした当時のことをはっきりと思い出した。
事故は、僕が「引っ越し祝いに何か欲しい」とお願いした同級生から防犯ブザーもらい、その防犯ブザーを車の中で鳴らしてしまったことが原因で起こったものだった。
そしてその同級生は一ノ瀬であり、一ノ瀬はその罪悪感から一緒にいてくれるのだと僕は思い、離れようと思ったのである。
確かに一ノ瀬は先生から話を聞いて僕のそばにいることになったのも一つの理由としてもっていたが、一ノ瀬は本当は「僕に会いにきたかっただけ」だとその胸の内を明かした。
僕は耳の裏をかいて困った表情をした。
それは火曜日の癖であり、一ノ瀬は彼が火曜日であることをその時疑わなかったが、火曜日だと思っていた僕が「火曜日のことが好きだったんだね」と口にしたことから、彼を火曜日ではないと知り「誰」と問いかける。
僕は月曜日の癖である頭の後ろをかいて家を出て行ってしまった。
残った人格は火曜日ではなく、素行の悪い月曜日だった。
しかし、月曜日は火曜日の言葉や一ノ瀬の告白を聞いて新木に他の曜日を戻すように治療の依頼をした。
数週間後、僕はもとの7人の人格を持つ僕に戻り、各曜日たちは自身の大切なものを取り戻すのであった。
『水曜日が消えた』は怖いの?感想まとめ
コロナの影響で延期になった中村倫也さん主演の『水曜日が消えた』。
ずっと楽しみにしていた作品だったのでようやくみられるとTOHOのauマンデーを利用してみてきました。
この作品、予告動画をみていると「怖いのかな」と思ってしまいがちですが、ホラー映画ではなく、なんともジャンル分けしにくい映画でした。
ミステリーなのかサスペンスなのか……ただ、怖い描写は一切なかったのでホラーではないのは確かです。
出血するような描写もなければ誰かが残酷な死に方をすることもありません。
伏線が多く、一度の鑑賞だと拾いきれなかったりくみ取れないものが多かったのですが、最初から最後まで目が離せない物語展開で、新感覚の、とても面白い映画でした。
頭を使うような伏線が多いことに加えて主演の中村倫也さんの演技力が非常に高く、カメラの使い方も独特だったのでおそらく途中で飽きてしまう人は少ないのではないかと思います。
個人的に同日公開の映画『ドクタードリトル』の方が期待値が高かったのですが、本作の方が面白かったです。
『水曜日が消えた』予告動画+あらすじ
予告動画
あらすじ
幼いころ交通事故に遭った後遺症により、曜日ごとに人格が変わってしまう「僕」。
性格も個性も全く異なる7人は一つの体で不便を感じつつも平穏に過ごしていた。
それぞれの人格は曜日名で呼ばれており、他の曜日よりもおとなしい性格の火曜日は何かとそんな役回りである嫌なことを押し付けられることが多かった。
そしてある日、火曜日はいつもと同じように平凡な一日を終え、一週間後に目を覚ますため眠りについたが……
どういうわけか水曜日に目を覚ましてしまう。
消えた水曜日の代わりに火曜日は水曜を満喫するも、水曜日が消えたのには理由があって__。
キャストは誰? 配役についてまとめ
以下、主要キャストについて記載します!
7人の僕(月曜~日曜):中村倫也
一ノ瀬:石橋菜津美
新木:中島歩
高橋:休日課長
瑞野:深川麻衣
安藤:きたろう
豪華キャストが勢ぞろいしているので要チェック作品ですね!
まとめ
以上が映画『水曜日が消えた』の結末、伏線についての考察などネタバレありでまとめでした。
いかがだったでしょうか。
少しでも皆様のお役にたてたということであれば幸いです!
今ホットな俳優中村倫也さん主演の映画ともあってかなり注目されてる本作。
1人7役という例のない役を演じられているので、ぜひファンの方も、気になっている方も、映画を観てみてくださいね!
ではでは、映画をみるよー!という方も、そうではない方も、良い映画ライフをお過ごしくださいませ。